LINEで相談する

出面(でづら)とは?出面表の書き方と無料テンプレート

出面(でづら)とは

出面(でづら)とは、建設の現場で、誰がいつどの現場に入って、何人工働いたかの記録のことです。読み方は「でづら」です。「でめん」と読む人もいますが、現場では「でづら」と呼ぶのが普通です。現場では「今日の出面つけといて」「月末に出面まとめて」のように、記録そのものを指したり、記録をつける作業を指したりして使われています。

出面は法律で決まった書類ではなく、書式も会社ごとにばらばらです。それでも、常用で入った現場の請求、協力会社や一人親方から届く請求書の確認、自社の職人さんの給料の計算と、お金の出入りの元になるのはどれも出面なので、月末の事務は出面がそろうかどうかで決まると言ってもいいくらいです。

出面にもとづく常用の請求の仕方は → 常用(人工代)の請求書の書き方 で、人工という数え方は → 人工代とは で書いています。

出面・出面表・出面帳の違い

同じ「出面」でも、記録の形によって呼び方が分かれます。現場によって言い方が違い、厳密な決まりはありませんが、だいたい次のように使い分けられています。

呼び方中身よくある形
出面誰がいつどの現場に入ったかの記録そのもの口頭、日報の一部、LINE の連絡
出面表1か月分の出面を、人×日付の表にまとめたものExcel、手書きの表、元請・上位会社の指定の様式
出面帳出面を毎日書きつけていくノート職長さんが持ち歩く手帳やノート
作業日報その日の作業内容と人数をまとめた報告元請・上位会社に毎日出す様式

実際には、職長さんが出面帳や日報に毎日書き、月末に事務の人がそれを集めて出面表にまとめ、その出面表から請求書を作る、という流れの会社が多いです。元請・上位会社の指定の出面表がある現場では、その様式に書いて出します。

出面を何に使うか

出面は、会社の外へ出す請求と、会社の中の支払いの両方に使います。同じ出面を見て、それぞれ別の数字を拾っていきます。

使い道出面のどこを見るかつながる書類
常用の請求現場ごとの人工の合計、残業・夜間・休日の時間元請・上位会社への請求書
協力会社・一人親方の請求書の確認協力会社の職人さんの人数と日数協力会社から届く請求書
自社の職人さんの給料一人ずつの出勤日数と残業給与の計算、賃金台帳
現場の人工の管理予定の人工と実際の人工の差工程表、実行予算

請負(出来高)の現場では、請求額は出面ではなく工事の進み具合で決まります。それでも、何人工かかったかは利益が出ているかの目安になるので、請負の現場でも出面をつけている会社は多いです。出来高の請求の仕方は → 出来高の請求書の書き方 にまとめています。

出面表に書く項目

出面表に決まった書式はありませんが、請求と支払いの両方に使えるようにするなら、次の項目があれば足ります。

項目書き方の例なぜ要るか
年月・現場名2026年10月 〇〇ビル新築工事請求は現場ごとに分けるため
元請・上位会社〇〇建設株式会社請求書の宛先と書式を決めるため
名前自社の職人さん・協力会社の職人さんを分けて書く請求と支払いで見る人が違うため
日付ごとの印1日なら「1」、半日なら「0.5」人工の合計を出すため
残業・夜間・休日時間で書く(例:残業 2h)割増の請求と給料のため
合計人ごとの人工の合計、現場の人工の合計請求書の数量になる
職長さんの名前・確認誰がつけたか数が合わないときに聞く相手が分かるため

記入例です。半日の日は 0.5、休みの日は空欄にしています。

名前1234567合計残業
山田(自社)1110.5115.52h
佐藤(自社)1111150h
鈴木(〇〇工業)111141h
現場の合計3322.502214.53h

半日を 0.5 とするか、時間で数えるか、残業を何時間から 1 人工の何割で請求するかは、元請・上位会社との取り決めで違います。取り決めが分からないときは、注文書か前回出した請求書を見て、同じ数え方に合わせます。

出面表のテンプレート(Excel・PDF)

上の項目をそのまま入れた出面表のひな形です。Excel 版は日付ごとに 1・0.5 を入れると、人ごとと現場ごとの合計が自動で出ます。PDF 版は印刷して現場で手書きする用です。

出面表から請求書を作るなら、常用の請求書のひな形もあわせて使えます。人工の合計を数量の欄に入れるだけで金額が出る形にしています(→ 常用(人工代)の請求書の書き方)。

手書き・Excel・写真、どう回すか

出面のつけ方は、職長さんが現場でつけやすいかどうかで決めるのがいちばんです。月末にまとめる人の手間はそのあとに考えます。

つけ方現場の手間月末にまとめる手間向いている会社
手書きの出面帳・出面表少ない。ペン1本で書ける多い。読み取って打ち直す職人さんの年齢が高い、現場が多い
Excel・スマホの表慣れれば少ない少ない。そのまま集計できるパソコンに慣れた職長さんがいる
手書きを写真で送る少ない。書いて撮るだけ中くらい。読み取りは要る事務所に戻らずに出面を出したい
元請・上位会社の様式様式によって違う自社用にもう一度まとめ直すことがある元請・上位会社の指定がある現場

小さな会社では、手書きの出面帳を月末に写真で LINE に送ってもらい、事務所で Excel に打ち直す、という形がいちばん多いです。現場の職長さんに新しい道具を覚えてもらうより、書く人はいつもどおり書いて、受け取る側でそろえるほうが続きやすいからです。

月末に出面で困ること

出面のまわりで月末に起きることは、どの会社もだいたい同じです。現場から出面がなかなか集まらず、締め日の前日になって社長が職長さんに電話をかけ回すことになります。届いた出面表の字が読めなかったり、写真が斜めで端の日付が切れていたりして、結局もう一度聞くことになります。協力会社から届いた請求書の人工と、自社でつけた出面の人工が合わず、どちらが正しいのかを確かめるのに半日かかることもあります。

数が合わない原因で多いのは、半日の日を 1 で数えている、雨で中止になった日がそのまま残っている、応援で別の現場に入った日を元の現場につけている、の3つです。出面表に職長さんの名前を書く欄を作っておくと、聞く相手がすぐ分かるので、確かめる時間がかなり短くなります。

もう一つ多いのが、現場が終わってから出面を探すことです。常用の請求は月ごとなので、その月のうちに出面をそろえて請求しておかないと、翌月回しになって入金が1か月遅れます。締め日と必着日は元請・上位会社ごとに違うので、現場ごとに一覧にしておくと、出面をいつまでに集めればいいかがはっきりします。

出面から請求書へ

常用の現場では、出面表の現場ごとの人工の合計がそのまま請求書の数量になり、人工単価をかけて金額を出します。残業・夜間・休日の割増は、出面表の時間を取り決めの割合で人工に直して足します。請求書の書き方と、残業の計算の例は → 常用(人工代)の請求書の書き方 に、建設業の請求書全体の書き方は → 建設業の請求書の書き方とテンプレート に書いています。

協力会社や一人親方から請求書が届いたら、その会社の職人さんの出面と、人数と日数が合っているかを見ます。合っていれば単価をかけた金額が合っているかを確かめ、合わなければ違う日だけを相手に聞きます。全部を突き合わせるのではなく、違うところだけを拾うようにすると、確認は短く済みます。

出面の控えはどのくらい残すか

自社で雇っている職人さんの出勤の記録は、労働基準法で保存が決められている労働関係の書類にあたります。保存期間は条文上は5年ですが、今は経過措置で3年とされています(出典:厚生労働省)。

常用の請求の根拠になる出面表は、請求書の控えと同じ月のファイルに一緒に残しておくと、あとで元請・上位会社から人工を聞かれたときにすぐ出せます。写真で受け取った出面も、消さずに月ごとのフォルダに入れておくと安心です。

建設業の請求事務を任せたいとき

RY consulting は、一人親方や小さな専門工事会社の、毎月の請求書づくりを代わりにお引き受けしています。御社にお願いするのは、出面を LINE で撮って送っていただくことだけで、手書きの出面表でも大丈夫です。まだ出面が届いていない現場や職長さんはこちらからお知らせし、元請・上位会社の指定の書式があればその書式で、なければいつもの書式で、現場ごとに請求書をお作りします。料金は職人さんの人数に応じたシンプルプランで、LP の料金の欄を見ていただければ全部わかります。契約期間の縛りもありません。月末の出面と請求書をどうにかしたいと思われたら、LINE でひとこと送ってください。

出典

LINEで相談する