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建設国保とは?入れる人・保険料の考え方・市区町村の国保との違い|どこがいいか比べる観点

建設国保は、建設の仕事をしている人のための国民健康保険組合(国保組合)です。一人親方や、個人で営む工務店・専門工事業の親方と、そこで働く職人さんが入れます。このページでは、全国建設工事業国民健康保険組合(以下、全国建設工事業国保)を例に、入れる人、保険料の決まり方、市区町村の国保との違い、法人にしたあとも続けるための「健康保険の適用除外の承認」を書きます。組合を選ぶときに比べる観点も表にしました。制度の内容は2026年10月29日時点のものです。

建設国保とは

国民健康保険には、市区町村が運営するものと、同じ業種の人が集まってつくる国保組合があります。建設国保は後者で、建設業の人が入る国保組合をまとめてこう呼んでいます。全国建設工事業国保は、全国で約10万人が加入している組合です。

病院の窓口で払う割合など、基本の給付は市区町村の国保と同じです。そのうえで、組合ごとの給付があります。全国建設工事業国保では、組合員が入院や出産で仕事を休んだときの入院給付金・出産手当金があります。

建設国保に入れる人(加入条件)

全国建設工事業国保に入れるのは、建設工事業に従事している人で、原則として個人事業所の事業主・従業員と一人親方です。

事業所の形新しく入れるか
一人親方入れる
個人事業所(常時5人未満)事業主も従業員も入れる
個人事業所(常時5人以上)新しくは入れない(健康保険・厚生年金が義務)
法人事業所新しくは入れない(健康保険・厚生年金が義務)
すでに加入している人が法人にした・5人以上になった健康保険の適用除外の承認を受ければ続けられる

組合員と同じ世帯に住む75歳未満の家族は、家族として入れます。学校に通うために別に住んでいる学生も、届け出れば家族として入れます。同じ世帯でも、ほかの健康保険に入っている人や、後期高齢者医療に入っている人などは入れません。

建設国保に入れるかの分かれ道
建設国保に入れるかの分かれ道 建設工事業に従事している? はい 一人親方? 入れる はい いいえ 個人事業所? 新しくは入れない 協会けんぽなど +厚生年金 いいえ (法人) はい 常時5人以上? 入れる いいえ はい 新しくは入れない すでに加入中で 法人化・5人以上 になった 14日以内に 適用除外の承認 続けられる

建設国保の保険料の考え方

全国建設工事業国保の保険料は、所得に関係なく、組合員の種別と年齢の区分で決まる月額の定額です。世帯の保険料は、組合員本人の額に、家族1人ごとの額を足したものです。

種別対象
第一種法人事業所の事業主
第二種法人事業所の従業員
第三種個人事業所の事業主
第四種個人事業所の従業員
第五種一人親方

2026年度(令和8年度)の額は、一人親方(第五種)の本人で月1万1,300円〜2万9,000円、家族は1人あたり月7,500円〜1万3,100円です。年齢の区分で額が変わり、40歳から64歳までは介護分(月3,900円)が加わります。家族の分は4人までで、5人目からは免除されます(介護分は免除されません)。自分の年齢と家族構成での額は、組合のサイトの保険料表とシミュレーションで確かめられます。

市区町村の国保との違い

比べる点建設国保(全国建設工事業国保)市区町村の国保
入れる人建設業の一人親方、個人事業所の事業主・従業員その市区町村に住む、ほかの健康保険に入っていない人
保険料の決まり方種別と年齢による定額+家族の人数所得割・均等割・平等割(資産割)の組み合わせ
所得が増えたとき保険料は変わらない所得割の分が増える
所得が少ない年保険料は下がらない所得割の分が減る
組合独自の給付入院給付金・出産手当金など—
申し込み先組合の支部・出張所市区町村の窓口

どちらが得かは、所得と家族の人数で変わります。所得が多い親方ほど、定額の建設国保が有利になりやすく、所得が少ない年は市区町村の国保のほうが安くなることもあります。市区町村の国保の保険料は住んでいる市区町村で試算できるので、建設国保のシミュレーションと並べて比べるのが確実です。

建設国保のメリット・デメリット

ここまでの違いを、入る側から見たよいところと気をつけるところにまとめると、次のようになります。

よいところ気をつけるところ
所得が増えても保険料が上がらない所得が少ない年でも保険料は下がらない
家族の分は4人までで、5人目から免除される家族が多いと、1人ごとの額が積み上がる
入院・出産で休んだときの組合独自の給付がある給付の中身は組合ごとに違う
法人にしても、承認を受ければ続けられる承認の申請は14日以内で、人を雇うたびに手続きがいる

一人親方の場合は、建設国保に入るとき、あわせて労災の特別加入をどうするかも考えておくとよいでしょう。一人親方は元請の労災の対象にならないので、現場でケガをして休んだときの補償は、自分で特別加入しておく必要があります。保険や年金の書類をそろえるときに、元請・上位会社から加入状況を聞かれた、というお話もよく伺います。

法人にしたとき:健康保険の適用除外の承認

建設国保に入っている個人の親方が法人をつくったり、常時5人以上を雇うようになったりすると、本来は協会けんぽなどの健康保険に入ることになります。このとき、年金事務所に「健康保険被保険者適用除外承認申請」を出して承認を受ければ、健康保険は建設国保のまま続けられます。

手続き期限・中身
適用除外の承認申請法人化などの日から14日以内に年金事務所へ
組合の証明申請には建設国保の理事長の証明がいる(申請書は所属の支部で)
厚生年金健康保険は建設国保のまま、厚生年金には入る(資格取得届は5日以内)
人を雇ったとき・辞めたときそのつど同じ手続きがいる

この「建設国保+厚生年金」の形なら、国土交通省が求める社会保険加入の基準を満たし、協会けんぽに入り直す必要はありません。14日を過ぎると続けられなくなることがあるので、法人にする予定が決まった段階で支部に相談しておくと安心です。元請に法定福利費を請求するときの書き方は → 法定福利費の請求書 にまとめています。

法人化から適用除外の承認までの時系列
法人化から適用除外の承認までの時系列 法人設立日(0日) 5日以内: 厚生年金の資格取得届 14日以内: 理事長の証明をもらって、年金事務所に 適用除外の承認申請 承認: 健康保険は建設国保のまま +厚生年金 0日 5日 14日 これを過ぎると続けられないことがある

建設国保はどこがいい?比べる観点

建設業の人が入れる国保組合は、全国建設工事業国保のほかにもあります。どこがよいかは、仕事の形や住んでいる地域、家族構成で変わるので、次の観点で並べて比べてください。

観点確かめること
入れる人一人親方・個人事業所・従業員が入れるか、法人にしたあとも続けられるか
地域住所や事業所の地域が対象か、近くに支部・窓口があるか
保険料の決まり方定額か所得で変わるか、家族の分の数え方
組合独自の給付入院や出産で休んだときの給付、健康診断の補助など
加入の条件団体への加入がいるか、会費がかかるか
手続き申し込みの窓口、保険料の納め方

健康保険と年金の組み合わせや、法人にするかどうかの判断は人によって変わります。迷ったときは、社労士や税理士、年金事務所で確かめてください。

建設業の請求事務を任せたいとき

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出典

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