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産業廃棄物のマニフェストとは|建設工事は元請が排出事業者、下請が運ぶ場合、流れと保存期間

建設の現場では、がれき類や木くず、廃プラスチックなど、さまざまな産業廃棄物が出ます。これを処理業者に任せるときに使うのがマニフェスト(産業廃棄物管理票)です。このページでは、建設工事で誰がマニフェストを出すのか、下請が自分で廃棄物を運べるのはどんな場合か、マニフェストの流れと保存期間を書きます。制度の内容は2026年10月29日時点のものです。

産業廃棄物のマニフェストとは

マニフェストは、廃棄物を出した事業者(排出事業者)が、運搬や処分を業者に委託するときに交付する伝票です。廃棄物と一緒にマニフェストが運搬業者・処分業者へと渡り、それぞれの作業が終わるたびに写しが排出事業者に返ってきます。返ってきた写しで、最後まで正しく処理されたことを確かめるしくみです。

マニフェストには、紙のもの(7枚つづり)と、インターネットでやりとりする電子マニフェストがあります。どちらを使っても、廃棄物の種類ごとに交付します。

建設工事の排出事業者は原則として元請

建設工事で出る廃棄物の排出事業者は、発注者から工事を直接請け負った元請です。実際に工事をしたのが下請でも、廃棄物の処理の責任は元請にあります。そのため、処理業者に委託するときのマニフェストも元請が交付します。

立場マニフェストとの関わり
元請排出事業者として交付し、返ってきた写しを確かめて保存する
下請原則として排出事業者ではない(交付・保存の義務はない)
収集運搬業者運び終えたら写しを返し、自分の控えを保存する
処分業者処分を終えたら写しを返し、自分の控えを保存する

下請の専門工事会社が、現場で出た廃材の処理を自分で業者に頼んでしまうと、本来の流れから外れます。現場の廃棄物をどう出すかは、元請・上位会社の指示に従うのが基本です。

一方で、ふだんは下請の専門工事会社でも、施主から直接、小さな修繕や改修を請けることがあります。そのときは自分が元請なので、排出事業者としてマニフェストを交付し、写しを確かめて保存する立場になります。仕事ごとに、自分が元請か下請かを確かめておくと、処理の手配で迷いません。

下請が排出事業者になる場合(下請が自分で運ぶとき)

例外として、小さな維持修繕工事などで、次の条件をすべて満たす場合は、下請が自分で廃棄物を運ぶことができます。このとき、下請が排出事業者とみなされ、その廃棄物は下請の廃棄物として扱われます。収集運搬の許可は要りません。

条件中身
工事の種類と金額請負代金が500万円以下の維持修繕工事、または瑕疵の補修工事
廃棄物の種類特別管理産業廃棄物などではないもの
量1回に運ぶ量が1立方メートル以下とはっきりしている
途中の保管運ぶ途中で保管しない
運び先元請が指定する保管場所や処理施設(元請が持っているか使う権原があるもの)で、現場と同じ都道府県か隣の都道府県にあるもの
持っていく書類現場の場所、廃棄物の種類と量、運び先、運ぶ期間などを書いて元請と下請が押印した書面と、請負契約書の写し

下請が運んだ先から処理業者に委託するときは、元請がマニフェストを交付します。下請にマニフェストの写しを送ったり保存したりする義務はありません。運び終えたら元請に報告します。

建設工事の廃棄物の流れと責任
建設工事の廃棄物の流れと責任原則 現場 元請 (排出事業者) がマニフェスト 交付 収集運搬 業者 処分業者 最終処分 下請が運ぶ特例 現場 下請が 自分で運ぶ (書面と 契約書の 写しを持つ) 元請が指定した 保管場所・ 処理施設 元請が マニフェスト 交付 処分 業者 特例の条件 500万円以下の維持修繕・1立方メートル以下

マニフェストの流れ(7枚つづり)

紙のマニフェストは7枚つづりで、それぞれの票が決まった人の手元に残ったり、排出事業者に返ってきたりします。

票誰が持つか返ってくる期限
A票排出事業者の控え交付したときに手元に残す
B1票収集運搬業者の控え—
B2票運搬が終わったら排出事業者へ運搬を終えてから10日以内
C1票処分業者の控え—
C2票処分が終わったら収集運搬業者へ処分を終えてから10日以内
D票処分が終わったら排出事業者へ処分を終えてから10日以内
E票最終処分が終わったら排出事業者へ最終処分を終えてから10日以内
7枚つづりマニフェストの流れ
7枚つづりマニフェストの流れ 排出事業者 (元請) A票が残る 収集運搬 業者 処分業者 最終 処分場 C2票(10日以内) B2票(10日以内) D票(10日以内) E票(10日以内)

マニフェストに書く主な項目は、交付した日と番号、排出事業者の名前と住所、廃棄物が出た現場の名前と所在地、廃棄物の種類と数量、荷姿、運搬と処分を任せる業者の名前と住所、最終処分の場所などです。用紙の欄に沿って書けば漏れは防げますが、現場の名前と所在地は工事ごとに変わるので、書き間違いが起きやすいところです。

マニフェストが要らない場合

マニフェストは、運搬や処分を他の業者に委託するときに交付するものです。次のような場合は交付しません。

場面マニフェスト
元請が自分で運搬し、自分で処分する委託がないので交付しない
下請が特例で元請の指定する場所まで自分で運ぶ下請は交付しない(その先を委託するときに元請が交付)
運搬だけ自分で行い、処分を業者に委託する処分の委託について交付する

自社で運ぶ場合でも、運搬のしかたの基準は守る必要があります。どの場面に当たるかがはっきりしないときは、元請や都道府県の担当窓口に確かめてください。

写しが返ってこないとき

交付した日から90日以内にB2票かD票が、180日以内にE票が返ってこない場合は、排出事業者が処理の状況を確かめ、都道府県知事などに「措置内容等報告書」を出します。特別管理産業廃棄物の場合、B2票・D票の期限は60日です。

マニフェストの返ってくる期限の計算機

B2票・D票の期限(90日)
E票の期限(180日)

この日までに返ってこないときは、処理の状況を確かめ、都道府県知事などに措置内容等報告書を出します。

保存期間と年1回の報告

すること中身
紙のマニフェストの保存A・B2・D・E票などを、それぞれの立場で5年間保存
処理の委託契約書の保存工事が終わってから5年間
交付等状況報告前年度に交付した紙のマニフェストの状況を、毎年6月30日までに都道府県などに報告
電子マニフェストの場合保存も交付等状況報告も要らない(情報処理センターがデータを管理)

電子マニフェストでは、排出事業者は廃棄物を引き渡してから3日以内に、種類・量・委託先などを登録します。運搬業者と処分業者も、作業が終わってから3日以内に報告します。期限までに終了の報告がないと、センターから排出事業者に知らせが届きます。紙の票を5年分ためておく手間や年1回の報告がなくなるので、現場の数が多い会社ほど手間が減ります。

交付等状況報告の出し先は、事業場がある地域の都道府県や市で、地域によって窓口が違います。判断に迷うときは、都道府県や市の廃棄物の担当窓口で確かめてください。

建設業の請求事務を任せたいとき

RY consulting は、一人親方・小さな専門工事会社の毎月の請求書づくりを代わりに引き受けています。出面をLINEで撮って送っていただくだけで、手書きの出面表でも大丈夫です。元請・上位会社の指定の書式があればその書式で、なければいつもの書式で、現場ごとに請求書をお作りします。常用も出来高も扱います。料金は職人さんの人数に応じたシンプルプランで、LPの料金の欄を見れば全部わかります。契約期間の縛りはありません。

出典

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