建設キャリアアップシステム(CCUS)とは?登録の流れと費用、ログイン、カードの使い方|一人親方・小さな専門工事会社向け
建設キャリアアップシステム(CCUS)は、職人さん一人ひとりの資格や社会保険の加入状況、どの現場でどれだけ働いたかを、業界共通のしくみに記録していくものです。国土交通省と業界団体が進めていて、運営は建設業振興基金です。職人さんは技能者として、会社は事業者として登録し、現場でカードを読み取ると就業履歴がたまっていきます。ログインは、建設キャリアアップシステムのホームページの「ログイン」から、職人さんは14桁の技能者ID、会社は管理者IDで入ります。このページでは、登録の流れと費用、ログイン、カードの使い方を書きます。制度と料金の内容は2026年10月29日時点のものです。
建設キャリアアップシステムとは
| ためるもの | 中身 |
|---|---|
| 経験 | いつ、どの現場で、どの職種で、どの立場(職長など)で働いたか |
| 資格 | 技能講習・技能士などの資格 |
| 社会保険・退職金共済 | 健康保険・年金・雇用保険、建退共の加入状況 |
経験と資格に応じて、職人さんの技能をレベル1〜4で判定するしくみもあります。
下請にとってわかりやすい利点は、社会保険の確認です。国のガイドラインでは、元請が新しく現場に入る作業員の社会保険の加入を確かめるとき、建設キャリアアップシステムの画面で確かめるのが原則で、そのときは証明書類の添付はいらないとしています。登録していない場合は、資格情報のお知らせや雇用保険被保険者証のコピーなどを見せ、個人情報の部分は黒く塗って出すことになります。現場に入るたびに保険証まわりのコピーを用意している会社ほど、登録で手間が減ります。
義務化はいつから?
すべての職人さんや会社に登録を義務づける法律の決まりは、2026年10月時点ではありません。ただ、国は公共工事を中心に利用を進めていて、業界の取り組みでも、下請は早めに事業者登録と技能者登録を進め、元請の施工体制の登録に参加することが求められています。元請から「登録してほしい」と言われたときは、次の流れで進めます。
建設キャリアアップシステムの登録の流れ
| 順番 | やること | 誰が |
|---|---|---|
| 1 | 事業者登録(会社の情報、許可、社会保険の加入状況など) | 会社 |
| 2 | 技能者登録(本人確認書類、資格、社会保険など。インターネットか認定登録機関の窓口) | 職人さん本人か会社がまとめて |
| 3 | 技能者と所属する会社をひもづける | 会社 |
| 4 | 元請が現場と契約を登録し、下請が施工体制の登録に参加する | 元請・下請 |
| 5 | 現場でカードを読み取り、就業履歴をためる | 職人さん |
技能者登録には簡略型と詳細型があり、料金が違います。あとから簡略型を詳細型に変えることもできます。レベル2以上のカードを持つには、詳細型で登録したうえで、レベル判定を別に申し込みます。
一人親方は、事業者と技能者の両方で登録します。事業者登録料はかからず、管理者IDも年2,400円と、ほかの事業者より安く決められています。
建設キャリアアップシステムの費用
| 費用 | 金額(税込) | いつかかるか |
|---|---|---|
| 技能者登録(インターネット・簡略型) | 2,500円 | 登録のとき |
| 技能者登録(詳細型) | 4,900円 | 登録のとき |
| 簡略型から詳細型への変更 | 2,400円(差額) | 変更のとき |
| カードの再発行(なくした・壊れた・書き換え) | 1,000円 | そのつど |
| 事業者登録(一人親方) | 0円 | 5年ごと |
| 事業者登録(資本金500万円未満・個人事業主) | 6,000円 | 5年ごと |
| 事業者登録(資本金500万円以上1,000万円未満) | 12,000円 | 5年ごと |
| 管理者ID利用料 | 1IDにつき年11,400円(一人親方は2,400円) | 毎年 |
| 現場利用料 | 1人1日1現場あたり10円 | 就業履歴がたまるたび |
事業者登録料は資本金で決まり、資本金1,000万円以上の会社はさらに上がります。現場管理者として登録したIDは無料です。
たとえば、資本金300万円の会社が管理者ID1つで職人さん10人を簡略型で登録すると、最初の年は事業者登録6,000円、管理者ID11,400円、技能者登録25,000円で、合わせて42,400円です。翌年からは管理者IDの11,400円が毎年かかります。一人親方なら、最初の年は管理者ID2,400円と技能者登録2,500円の4,900円です。
建設キャリアアップシステムの費用の計算機
- 事業者登録料(5年ごと)
- 管理者ID利用料(毎年)
- 技能者登録料(登録のとき)
- 最初の年
- 2年目以降(毎年)
ほかに、現場で就業履歴がたまるたびに現場利用料(1人1日1現場あたり10円)がかかります。事業者登録料は5年ごとにかかります。
有効期限と更新
| もの | 有効期限 |
|---|---|
| 技能者のカード | 発行から9年たったあとの最初の誕生日まで(60歳以上で申し込んだ人は14年目の誕生日まで) |
| 事業者登録 | 登録から5年後の登録月の末日まで |
| 管理者ID | 取得・更新から1年後の取得月の末日まで |
建設キャリアアップシステムのログイン
ログインは、建設キャリアアップシステムのホームページの「ログイン」から入ります。職人さんは、ログインIDに14桁の技能者IDを、会社は管理者IDを使います。最初のIDとパスワードは、カードと一緒に届くカード台紙に書いてあります。台紙は捨てずにしまっておくと、あとで困りません。ログインできないときは、ホームページのお問い合わせフォームやよくある質問から問い合わせます(2026年10月時点)。
ログインしたら、所属事業者の情報が空いていないかを確かめておきます。ひもづけができていないと、現場でカードを読み取っても会社の就業履歴としてつながりません。
カードの使い方と色
カードにはICチップが入っていて、現場のカードリーダーなどにかざすと、その日の就業履歴が記録されます。読み取りの方法は元請が現場ごとに決めるので、元請の現場の担当者に確かめます。カードを忘れた日は、翌月末までなら元請の承認を受けて、あとから入力・修正できます。
| レベル | 目安 | カードの色 |
|---|---|---|
| レベル1 | 見習いの技能者 | ホワイト |
| レベル2 | 一人前の技能者 | ブルー |
| レベル3 | 職長として現場に入れる技能者 | シルバー |
| レベル4 | 登録基幹技能者など | ゴールド |
ためた就業履歴は、建退共の電子申請にも連携でき、毎月の就労日数の入力を省けます。建退共のしくみは → 建退共とは にまとめています。
建設キャリアアップシステムで困ったとき
| 困りごと | どうするか |
|---|---|
| カードをなくした・壊れた | 再発行を申し込む(1,000円) |
| 現場でカードを忘れた | 翌月末までに、元請の承認を受けてあとから入力・修正する |
| 簡略型で登録したが、資格も載せたい | 変更の申請で詳細型に変える(差額2,400円) |
| 管理者IDの期限が近い | 更新の案内が届いたら、利用料を払って更新する |
| ログインIDとパスワードがわからない | カード台紙を確かめ、なければお問い合わせフォームから問い合わせる |
建設業の請求事務を任せたいとき
RY consulting は、一人親方・小さな専門工事会社の毎月の請求書づくりを代わりに引き受けています。出面をLINEで撮って送っていただくだけで、手書きの出面表でも大丈夫です。元請・上位会社の指定の書式があればその書式で、なければいつもの書式で、現場ごとに請求書をお作りします。常用も出来高も扱います。料金は職人さんの人数に応じたシンプルプランで、LPの料金の欄を見れば全部わかります。契約期間の縛りはありません。
出典
- 建設業振興基金「建設キャリアアップシステム 利用方法・料金」 https://www.ccus.jp/p/about
- 建設業振興基金「建設キャリアアップシステムの料金改定について」 https://ccus.jp/attachments/show/5f7aa3d1-9c20-4b3a-918f-fdb46fabc59e
- 建設業振興基金「建設キャリアアップシステム紹介資料」 https://www.ccus.jp/files/documents/downloads/CCUS紹介資料(日本語版).pdf
- 国土交通省・建設業振興基金「技能者向け 建設キャリアアップシステムの手引き」 https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/ccus_ginousya_tebiki.pdf
- 国土交通省「建設技能者の能力評価制度に関する告示」 https://www.mlit.go.jp/common/001286204.pdf
- 厚生労働省「建設キャリアアップシステムと能力評価(カードの色)」 https://www.mhlw.go.jp/content/12602000/000486046.pdf
- 国土交通省「建設キャリアアップシステムの活用に関する資料」 https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/ccus_shiryo_katsuyokokuji_fusyo.pdf
- 国土交通省「社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン」(令和7年12月10日改訂) https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/content/001973950.pdf
- 建退共「電子ポイント方式(事業主向け)」 https://www.kentaikyo.taisyokukin.go.jp/keiyakusya/kakekinnoufu/denshipoint/