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算定基礎届とは?毎年7月10日までに出す書類の書き方と、日給の職人さんの報酬の扱い|建設業の会社向け

社会保険に入っている建設業の会社には、毎年夏の前に算定基礎届の用意が回ってきます。職人さんが日給で、月によって出勤日数が大きく変わる会社では、どの月を使うのか、手当をどこまで入れるのかで迷う、というお話をよく伺います。このページでは、算定基礎届が何のための書類か、誰の分を出すのか、書き方と日給の職人さんの扱いを書きます。制度の内容は2026年10月29日時点のものです。

算定基礎届とは

算定基礎届は、健康保険と厚生年金の保険料のもとになる「標準報酬月額」を、毎年1回決め直すための届出です。この手続きを「定時決定」といいます。7月1日の時点で社会保険に入っている人について、4月・5月・6月に払った給与を届け出て、その平均から新しい標準報酬月額が決まります。

項目内容
出す会社社会保険の適用事業所(法人はすべて。個人の事業所は、建設業で常時5人以上の従業員がいる場合など)
届け出る給与4月・5月・6月に払った給与
提出期限毎年7月10日まで(10日が土日なら次の営業日)。2026年は7月10日(金)だった
提出先日本年金機構の事務センターか、管轄の年金事務所
出し方電子申請、CD・DVD、郵送、窓口
決まった額が使われる期間9月から翌年8月まで

6月に払う給与が月末なら、そこから7月10日の期限まで10日ほどしかありません。4月・5月の分は先に表にまとめておくと、6月分を足すだけで間に合います。

算定基礎届の対象者

7月1日の時点で社会保険に入っている人と、70歳以上で会社に勤めている人が対象です。70歳以上の人は厚生年金の被保険者ではありませんが、専用の様式で届け出ます。

対象になるか人
なる7月1日に社会保険に入っている社員・常用の職人さん
なる70歳以上で会社に勤めている人(70歳以上被用者)
ならない6月1日以降に社会保険に入った人
ならない6月30日までに辞めた人
ならない7月の月額変更届を出す人
ならない外注で入ってもらっている一人親方(会社の社会保険の被保険者ではない)

請負で入ってもらっている一人親方への支払は、外注費なので算定基礎届には入りません。逆に、会社が雇って日給を払っている職人さんは、社会保険に入っていれば対象です。

報酬に入れるもの(日給・残業・通勤手当)

報酬は、基本給のほか、残業手当や通勤手当などを含めた税引き前の給与です。現金だけでなく、会社が出している寮や食事などの現物給与も、決まった価額で入れます。

入れるもの入れないもの
日給×出勤日数で出した給与年3回以下の賞与(別に賞与支払届で届け出る)
残業手当・早出手当外注の一人親方に払った代金
通勤手当(交通費として払っているものも)
役付手当・家族手当・住宅手当など
寮・宿舎・食事などの現物給与

通勤手当を入れ忘れると、届け出る額が実際より低くなります。現場ごとにガソリン代や交通費を払っている会社は、それが給与として払っている通勤手当に当たるかどうかを確かめておきます。

日給の職人さんの支払基礎日数

4月〜6月のそれぞれの月について、給与の計算のもとになった日数を「支払基礎日数」として書きます。月給の人は暦日数、日給・時給の人は出勤日数で数えるとされているので、日給の職人さんなら、その月に払った給与の出勤日数です。支払基礎日数が17日以上ある月だけを使って平均を出します(特定適用事業所で働く短時間労働者は11日以上)。

雨で現場が止まった月や、現場の切れ目があった月は、17日に届かないことがあります。その場合は、17日以上ある月だけで平均を出します。

月(支払った月)出勤日数日給15,000円の給与通勤手当合計使うか
4月22日330,000円10,000円340,000円使う
5月20日300,000円10,000円310,000円使う
6月15日225,000円10,000円235,000円使わない(17日未満)

この例では、4月と5月の平均325,000円が報酬月額になり、標準報酬月額は320,000円(310,000円以上330,000円未満の等級)に決まります。4月〜6月の3か月とも17日に届かない場合は扱いが変わるので、年金事務所で確かめてください。

日給の職人さんの算定の流れ
日給の職人さんの算定の流れ 4月 出勤22日・ 340,000円 5月 出勤20日・ 310,000円 6月 出勤15日・ 235,000円 17日未満なので 外す 平均325,000円 標準報酬月額320,000円 → 9月から翌年8月まで

算定基礎届の報酬月額の計算機

4月・5月・6月に払った給与の分を入れます(働いた月ではなく、払った月)。

月日給出勤日数通勤手当
4月
5月
6月
月給与合計使うか
算定に使う月
報酬月額の平均

算定基礎届の書き方

用紙は、事業所に届く算定基礎届に、被保険者の名前や今の標準報酬月額があらかじめ印字されています。書くのは主に次のところです。

書くところ書き方
給与を払った月の支払基礎日数4月・5月・6月それぞれの出勤日数
通貨によるものの額現金で払った給与(手当を含む)
現物によるものの額寮・食事などの現物給与を価額に直した額
合計・総計月ごとの合計と、使う月の総計
平均額・修正平均額使う月の平均。さかのぼって払った昇給の差額などがあれば修正平均額に書く
備考70歳以上被用者、短時間労働者、途中入社、病休・休職などに当たれば印をつける

給与の締め日と支払日がずれている会社は、どの月に「払ったか」で数えます。たとえば3月に働いた分を4月に払っていれば、それは4月の給与です。毎月の出面と給与の記録がそろっていれば、算定基礎届はそこから数字を写すだけになります。→ 出面とは では、出面表のつけ方をまとめています。

算定基礎届でよくある間違い

間違い正しい扱い
通勤手当・交通費を入れていない通勤手当は報酬に入れる
出勤日数が17日未満の月も平均に入れた17日以上ある月だけで平均を出す
働いた月で数えた給与を払った月で数える
年3回以下の賞与を入れた報酬には入れず、賞与支払届で届け出る
外注の一人親方を載せた会社の被保険者ではないので載せない

書き直しが必要になったときの訂正のしかたは、提出先の事務センターや年金事務所の案内に従ってください。

決まった標準報酬月額はいつから反映される?

新しい標準報酬月額は、9月分の保険料から使われます。保険料を翌月の給与から引いている会社なら、10月に払う給与から控除額が変わります。なお、年の途中で日給の単価が上がるなど、固定的な給与が変わって報酬が大きく変わったときは、算定基礎届とは別に月額変更届が必要になる場合があります。判断に迷うときは、年金事務所や社労士で確かめてください。

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出典

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