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支払通知書とは?請求書の代わりにインボイスとして使う条件(仕入明細書)|職人・一人親方に払う側の書き方

自分の会社の下で働いてもらっている職人さんや一人親方に代金を払うとき、相手の請求書を待つのではなく、こちらから支払通知書を出して払っている専門工事会社は多いと思います。このページでは、支払通知書と請求書の違い、支払通知書をインボイスの代わり(仕入明細書)として使うための条件、相手が登録していないときの注意を書きます。制度の内容は2026年10月29日時点のものです。

支払通知書とは

支払通知書は、代金を払う側が「この内容で、いくらを、いつ払います」と相手に知らせる書類です。法律で決まった書式はなく、会社ごとに作っています。建設の仕事では、出面や出来高をもとに上位の会社が金額を出し、下で入ってくれた職人さんや一人親方に知らせる形でよく使われます。

比べること請求書支払通知書
作る人代金を受け取る側(職人・一人親方)代金を払う側(自分の会社)
金額を出す人受け取る側払う側
よくある使い方毎月の締めで相手が出す出面から払う側が計算して出す
インボイスとして受け取る側が登録していて、決められた項目が書いてあればなる条件を満たせば「仕入明細書」として使える

職人さんが請求書づくりを苦手にしていて、毎月の締めに請求書がそろわないので、こちらで出面から計算して支払通知書を出すようにした、というお話をよく伺います。出面のまとめ方は → 出面とは にまとめています。

支払通知書をインボイスの代わりにする条件

消費税の計算で、払った代金の消費税を差し引く(仕入税額控除)には、原則としてインボイスの保存が必要です。ただし、払う側が作る「仕入明細書」でも、決められた項目が書いてあり、相手の確認を受けていれば、インボイスの代わりになります。支払通知書も、この条件を満たせば仕入明細書として扱われます。相手から請求書を受け取っていなくても、こちらが作った支払通知書を保存しておけば、消費税の計算で差し引けるということです。

書く項目書き方の例
作った人の名前自分の会社の名前
相手の名前と登録番号職人さん・一人親方の名前と「T」から始まる登録番号
仕事をしてもらった日10月1日〜10月31日のように、まとめた期間でもよい
仕事の内容〇〇現場 常用 18人工 など
税率ごとの合計額と税率10%対象 396,000円
税率ごとの消費税額消費税 36,000円

建設の仕事は、ほとんどが10%の取引です。登録番号は、国税庁の公表サイトで確かめられます。

支払通知書の記載例

常用で18人工、単価2万円で入ってもらった一人親方(登録済み)に出す場合の例です。

項目記載
表題支払通知書
宛名山田太郎 様(登録番号 T1234567890123)
作った会社株式会社〇〇工業
期間2026年10月1日〜10月31日
内容〇〇ビル新築工事 内装 常用 18人工×20,000円
10%対象の合計396,000円(税込)
消費税額(10%)36,000円
支払日・方法2026年11月25日 振込
確認の文言送付後7日以内に誤りのご連絡がない場合は、記載の内容で確認いただいたものとします

毎月の流れの例

支払通知書を毎月出すなら、確認の期間を見込んで日程を決めておくと、支払日に間に合わなくなることがありません。たとえば月末締めなら、翌月5日までに支払通知書を送り、確認の期間を7日とって、翌月25日に払う、という流れです。誤りの連絡が来たら、直した支払通知書を送り直して、改めて確認を受けます。

受け取る職人さんや一人親方の側では、届いた支払通知書を売上の記録として保存しておくと、確定申告のときに1年分の売上を集計しやすくなります。

相手の確認のとり方

仕入明細書として使うには、書いた内容を相手が確認していることが必要です。確認のとり方は、国税庁のQ&Aで次のように示されています。

とり方中身
確認の返事をもらうメールなどで送り、相手から確認したという連絡を受ける
一定期間で確認したものとする送ってから一定の期間内に誤りの連絡がなければ、書いたとおり確認があったものとすると、あらかじめ相手と取り決めておく

二つ目の形は、支払通知書に「送付後〇日以内に誤りのご連絡がない場合は、記載の内容で確認いただいたものとします」と書き、相手の了承を得ておくやり方です。何日にするかは、相手と認識を合わせておけば、具体的な日数まで書く必要はないとされています。

メールやLINEなどで支払通知書を送る場合も、同じように確認を受ければ仕入明細書として使えます。紙の支払通知書と、明細を記録したデータを組み合わせて保存する形も認められていて、その場合は、どの支払通知書とどの明細が対応しているかがわかるようにしておくことが条件です。

支払通知書を仕入明細書として使う流れ
支払通知書を仕入明細書として使う流れ 出面・出来高をまとめる 支払通知書を作る 登録番号・税率ごとの金額と消費税額 職人さん・一人親方に送る 一定期間内に誤りの連絡なし =確認済み 支払い 控えを保存して消費税の計算に使う 誤りの連絡が あった場合 直して送り直す

相手がインボイスに登録していないとき

相手の一人親方がインボイスに登録していなければ、登録番号を書けないので、支払通知書はインボイスの代わりになりません。この場合、払った代金の消費税は全額は差し引けず、経過措置で一部だけ差し引くことになります。2026年10月からは、差し引ける割合が80%から70%に下がりました。上の記載例と同じ額を未登録の一人親方に払った場合、消費税相当36,000円のうち差し引けるのは、9月までの80%なら28,800円、10月からの70%なら25,200円で、1人あたり月3,600円負担が増えます。経過措置の割合と計算は → インボイスの経過措置 にまとめています。

経過措置を使うときにどの書類を保存すればよいか、支払通知書の控えで足りるかは、取引の形によって変わることがあります。税理士や税務署で確かめてください。

支払通知書を出すときの注意

気をつけること理由
相手ごとに登録しているかを一覧にしておく登録の有無で、書く項目と消費税の差し引き方が変わる
登録番号が今も有効か、ときどき国税庁の公表サイトで確かめる途中で登録をやめる人もいて、やめたあとの取引はインボイスの代わりにならない
毎月同じ書式で出す相手が確認しやすく、誤りの連絡も来やすい
送った支払通知書の控えを7年間残す仕入明細書として保存が必要。課税期間の末日の翌日から2か月たった日から数え、6年目と7年目は帳簿か控えのどちらかでよい
相手から請求書も届いたとき二重に払わないよう、どちらで払うかを決めておく

相手の側でも、受け取った支払通知書の金額が自分の帳簿と合っているかを見ておくと安心です。

建設業の請求事務を任せたいとき

RY consulting は、一人親方・小さな専門工事会社の毎月の請求書づくりを代わりに引き受けています。出面をLINEで撮って送っていただくだけで、手書きの出面表でも大丈夫です。元請・上位会社の指定の書式があればその書式で、なければいつもの書式で、現場ごとに請求書をお作りします。常用も出来高も扱います。料金は職人さんの人数に応じたシンプルプランで、LPの料金の欄を見れば全部わかります。契約期間の縛りはありません。

出典

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